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「子どもが「読書」に夢中になる魔法の授業」

読書好きな子ども達を育てるための本

●評価
全体評価:3
1,2,3-,3,3+,4,57段階評価

内容:3

読みやすさ:3

コメント:アメリカの小学校教師である著者自身が本当に読書好きで、子ども達にその素晴らしさを知って欲しいという気持ちが伝わる本。家庭でも参考になる点はあるが、主に学校の授業と読書という観点で書かれている。親向けより教師向けの本なので、評価は低めだが、読書好きの教師は学ぶことも多い本。

(2015年発行、ドナリン・ミラー著 かんき出版)

  • 本を読んで取り入れたいと思ったアクション

・読書は押し付けず、自分で読ませる。

 

・本のポイント

(太字は私が勝手に引いた強調)

・教室を読書ワークショップに変えるポイント。読書にはある程度まとまった時間、本は押しつけず自分で選ばせる、感想を発信する、読書仲間であるクラスメイトとつながる、スムーズに進めるように手順の仕組化。

・豊富な本との出会い、失敗できる自由な環境、大人からのフィードバックで読む努力をたたえて適切なアドバイス

・ダニエル・ペナックの本を読む人の10の権利。読まない権利、ページを飛ばす権利、途中でやめる権利、何回も読む権利、何でも読んでいい権利、本の世界にハマる権利、どこでも読んでいい権利、いろいろ拾い読みする権利、声に出して読む権利、とやかく言われない権利

・国語の授業に関するおかしな常識。みんなで同じ本を読む。理解度テストをする。映画やTVを見た後に、理解度テストをされたら、やる気がなくなる。本をしっかり読んでいるならば、テストのための練習は別でやればいい。読書のごほうびは読書。

 

●感想あれこれ

1冊の本との出会いが人生を変える。

こんなことはあるし、私も読書によって、新たな勉強や出会いがたくさんあった。

ただ子育てのための読書という視点でみるならば、他の子育て本の読書についての部分でも十分かな。本の最後にはたくさんの子ども向けオススメ本が紹介されていて、これはいい。

「1年間に40冊を目標とする」という目標があって、あまりの目標の低さにびっくりした。ただ学校でクラス全員の目標として設定するならば、十分な目標なんだろうね。家庭で読書好きな子にするならば、その10倍は読んで欲しい。

今回のテーマは「読書」だが、やはり「子どもの主体性」は1つのキーワードだね。

アリヴェデルチッ!