シェア
この言葉は、フェイスブックのシェアボタンに代表されるが、ビジネスとしても、大変注目されているキーワードの1つだ。
シェアをベースとした注目のビジネスも多い。
AirbnbやUberもそうしたビジネスの1つだろう。
新経済サミット(NES2015)で、「シェアリングエコノミーを成長させる秘訣とは?」というセッションを聞いたので、備忘録としてブログに記すことにする。
セッションにパネリストとして参加していたビジネスマンは、エアビーアンドビーとリフトのお偉いさん。
簡単に説明すると、Airbnbは自分の家の部屋をホテルとして、貸し出すサービス。
世界中で使われているサービスで、日本でももちろん利用可能。
インバウンドに伴う「民泊」で、最近よく報道されている。
LyftはUberの競合サービスというとわかりやすいが、タクシーの配車サービスだ。
日本以外では、車に乗っている一般人がドライバーとして登録することで、ドライバーになることができる点が画期的だ。
ただUberは日本ではただのタクシー(ハイヤー)配車アプリとなっていたり、法律上のトラブルを色々な国で起こしており、問題も多い。
Lyftはまだ日本ではサービスすら展開していないが、楽天が出資したので、日本登場も近いのかもしれない。
評価額25億ドルのLyftは、楽天を筆頭に5億3000万ドルをシリーズEで調達
今回はとりあえず、このシェアビジネス・シェアリングエコノミーのポイントを紹介することとしたい。
●ソーシャルネットワークの存在
これがない環境では、ビジネスが成り立たない。
オンラインアイデンティティーの確立が重要で、それに基づいたオンラインの信頼が非常に大切。
シェアの前提は信頼だ。
オンラインアイデンティティーがどんどん重要になっていることに関しては、私も前にも紹介した通りで、この本はマスト。
なぜ、オンラインアイデンティティーが大切なのか。
シェアリングエコノミーにおける信頼のベースが、オンラインアイデンティティだ。
●スマホの普及
やはりこのシェアリングエコノミーの舞台裏として、スマホの普及が不可欠だった。
モバイルでつながるインターネット環境という、インフラ整備も大切な要素だ。
●プラットホームとしての、信頼と安全性
新しいビジネスだからこそ、安全・安心の評判ができることが大切。
会社側から提供するサービスの使い方(model behavior)を提案し、信頼を高く保つことを重要視する。
これには継続的な取り組みが必要。
新しいビジネスモデルに、時に法律や規制が対応できないこともある。
そうした時こそ、自分のビジネスモデルが信頼に足るものだと、しっかり示す必要がある。(You need to prove your model.)
そこから規制なども変わっていく。最初は周りの友人も含めて、ビジネスを信じないかもしれない。そんな中で、一歩一歩実績を出していくしかない。一度ビジネスモデルを信頼に足る、必要とされているサービスだと証明しても、規制や安全性、税金などエリアごとのリスクをしっかり把握して、フォローし続けることが大切。
政治家ともしっかりと付き合う。それがメインストリームで安心したサービスでい続けるためには大切だ。
この話は新経団連でされていて、政治家も来ているので、ある程度のポーズもあるだろう。
でもdisruptiveなビジネスモデルであればあるほど、しっかり振る舞おうというスタンス、は非常に合理的な考え方だと感じた。
日本でもUberの行政に対する向き合いが問題になっているが、こうした新しいビジネスは、新しいからこそ、理解されるのに時間がかかる。ウーバーはこのセッションにはいなかったが、ここで語られた成長の秘訣の姿勢で、実際にビジネスが行われることを望む。
国交省幹部が語る「Uberに行政指導を下した本当の理由」
UberのCEOが韓国で2年の懲役刑か…当局は輸送法違反で同社と彼を告訴
最後にこの革新的ビジネスモデルで活躍する、2人のパネリストが日本のビジネスマンに向けたメッセージがこちら。
Be yourself
Embrace the adventure
アリヴェデルチッ!