中高生とインターネットの話、第三弾。
まずは、彼らがインターネットで何をしているか。
前回はyoutubeの話で盛り上がってしまったが、もう一つの主要な使用用途。
コミュニケーション系(メール・LINE・ツイッター・SNS)について。
(参考:ベネッセ教育総合研究所 中高生のICT利用実態調査2014 報告書 以下全て同じ )
これだけデジタルどっぷりだと、学校が終わってわかれても、LINEやSNSでコミュニケーションが永遠に終わらない可能性がある。
携帯のない時代や、固定電話がない時代とは、全く違う次元の問題だ。
そこで論点が、中高生はどの程度インターネットと関わるべきか、という話だ。
中高生が未成年で守るべき存在とされているのは、社会的に「正しい」判断が時に難しく、責任をとれないからだ。
学校というコミュニティの延長で、インターネットのコミュニケーションが続く。
それによって昔の親父的に言えば、勉強時間や家族だんらんの時間を奪うことになるかもしれない。
また見知らぬ悪い大人とネット上で出会って、犯罪に巻き込まれるリスクもある。
サイバーブリング(ネット上のいじめ)の問題もある。
いじめはいつの世でもあるものかもしれないが、これまでのいじめは少なくても学校に行っている時のものだった。
インターネットはいつでもどこでもつながる発明だ。
悪用して使えば、いつでもどこでもいじめが起きる可能性もある。
デジタルネイティブの情報の取得源はすごい。
高校生がテレビの次に多用しているメディアが、流言飛語が飛び交うツイッターだ。
その上で、この結果は恐ろしい。
高校生の半分が、「インターネット上の情報について、正しさを確認する方法がわからない」と答えているのだ。
twitterから情報をとっているのに、それが正しいかどうかわからない。
質問自体がかなりざっくしたものではあるが、この結果を正面から受けるならば、非常に危険な状態だ。
デマや嘘が飛び交ったら、拡散力が強いツイッターやSNSでは最悪だ。
ニュースなどのデマ情報も酷いが、学校コミュニティなどのデマや嘘は、いじめなどにも悪意のあるなしに関わらず、引火しやすいだろう。
自動車に乗るときには、免許をとることでそのルールを教える。
もちろんインターネットに関して免許が必要だと言うつもりはないが、やはりなんらかの規範、メディアリテラシーを共有することは大切だ。
問題は、時にそれを教える大人の方がインターネットに疎いということだ。
今のデジタルネイティブが親になる頃は、これは問題にならない話なのかもしれない。
その意味でも、非常に現代的な問題だ。
最後にサイバーブリング(ネット上のいじめ)に関して、非常に面白い少女の取組みがあったので、紹介しておく。
この子、プレゼンテーションも抜群だ。
(参考: Rethink before you type)
映像は英語なので、日本語の場合はこちらをご参照あれ。
「SNSのいじめをなくしたい」 14歳の少女が開発した新システムに世界が注目
アリヴェデルチッ!