映画「図書館戦争」

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図書館戦争」の新しい映画が10/10から始まるようだ。

以前のジャニーズの岡田准一主演の「図書館戦争」を見た。

ストーリーの流れは、過激な本が悪影響を及ぼす可能性があるので、本というメディアに規制をかける法律ができて、それに関して戦いが起こる話だ。

この問題提起、現実離れしているように見えるが、実はそうでもない。

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銃火器で武装した検閲隊が、本屋や図書館を徹底的に弾圧し本を燃やし、図書隊という読書の自由を守る軍隊が、それと戦うというストーリー。

メチャクチャな設定・話と言えば、そうかもしれんが、本当にそうなんだろうか。

歴史を翻って考えて、日本で思想・言論の自由があった、と言える時代がどれ位あったであろうか。

 

現在でも、思想や表現の自由がない国はたくさんある。

自分の信じる主義主張を言った瞬間に牢屋に入ってしまう国。

そもそもメディア統制・思想統制が厳しくて、情報や多様な思想にアクセスすらできない国。

そんな国は現在でも多くある。

 

思想・言論統制は、焚書坑儒の時代から行われていることだし、その中国には今も自由はない。

日本でも70年前の戦争時には、事実上の思想・言論統制が敷かれていた。

対面はもちろん、ブログやツイッター、SNSで、好きなことを言える状態は、今も世界では必ずしも当たり前ではない。

 

その一方で今の日本のように、その自由が当たり前の国に生まれると、その素晴らしさを理解・実感することが難しい。

だから世界に出ると面白い。

世界に出ると、他の国と比較することで、今の日本がどう幸せなのかも、理解できる。

歴史を学べば、過去と比べ、今の自分たちがどう幸せなのかを、感じられる。

 

映画を見て思ったことは、図書館戦争のゲシュタポ的な検閲隊との戦いは、非現実的な戦いではないということ。

表現・思想・言論の自由は、どこの時代も国も、血を流して勝ち取られたものだ。

言論の自由だけでも、不十分だ。

一面的な思想や考え、情報しか得られなければ、国民のコントロールは簡単だ。

自分の意見を主張できるだけでなく、様々な情報や意見を得る自由も大切だ。

 

こうした文脈で、私が嫌な感じを持ったのは、2014年に施行された特定秘密保護法だ。

まず、何が特定秘密にあたるのかが曖昧だ。

権力者側が悪意を持って使えば、言論・思想の自由を大きく犯しかねない。

この映画は、私たちが今空気のように感じている、思想・言論の自由の大切さに気づかせる、という意味で興味深い問題提起をしているのではないだろうか。

 

アリヴェデルチッ!