最近の銀座はすごい。
中央通りを歩くと、そこはもう日本ではない。
何台もの観光バスが集まり、物凄い勢いで買い物をする中国人観光客。
銀座の経済を支えているメイン顧客は、もう日本人ではないだろう。
こうした現象は銀座だけなのだろうか?
それとも今後、日本全体で起こるのだろうか?
ここ最近、ニュースで「爆買い」「インバウンド」「観光客」などという言葉を聞かない日は、ほとんどなくなった。
日本への観光客は増加しているというが、実際のところ、日本観光はどの程度の人気なのだろうか?
●日本を訪れる観光客が激増中!
(参照: 観光統計プレスリリース 2015年3月26日版)
2011年は東北の大震災があり、特に観光客が少なかったとはいえ、2011年の622万人から2014年の1341万人まで、大幅な増加だ。
毎年30%程度増えている。
私もここ2年程度、毎月1組以上、海外の友人に個人的に東京観光をするのが、当たり前になった。
●日本は「安くなった」
観光客数増大には、色々な要因があるだろうが、大きくは
・日本に入るVisaの発給を容易にしたこと
・日本が安くなった(円安)
の2点だろう。
「アジアの中で圧倒的にお金持ちだった日本」という時代は、もう昔の話だ。
相対的に、日本は安くなった。
これからも長期的には、日本が高くなることはないだろう。
2014年の日本の1人あたりGDPは3万6000ドルだ。
これは世界で何番目の水準かというと、なんと27位だ。
ちなみに1位のルクセンブルクは11万2000ドル、アジア1位のシンガポールは5万6000ドルだ。
日本がトップクラスのリッチな国だという幻想は、とっくの昔に終了しているのだ。
(参照: 世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング)
Visa発給も、より容易にすることはあれど、もはや厳しくする理由もない。
マクロな展望としては、日本への観光客はどんどん増えるだそうし、そうあるべきだ。
逆に、日本から海外旅行するのは、どんどん高くなる。
●世界的には観光大国として、まだまだこれから
日本の観光業に大いに期待しながら、世界の中で日本の観光業がどの程度を見てみる。
観光客数でみると、まだまだ人気の観光地とは言える状態ではない。
(参照: UNWTO Tourism Highligts 2015 Edition)
観光客数トップはフランスで、2014年の観光客は約8400万人。
すごい数だ。
フランスの人口より多い。
日本は、トップ10にも入っていない。
10位のメキシコでも2900万人の観光客だ。
逆にいえば、日本の観光業はまだまだ成長の余地はあるということだ。
アリヴェデルチッ!