世界にはグローバルアジェンダと言われる、世界規模の課題がたくさんある。
世界規模の課題とは、ズバリ、地球が過密化していることだ。
具体的には貧困問題、人口問題、生態系・環境問題の3つだ。
こうした問題は私達一人一人にとっては、大きすぎる問題のように感じられるかもしれない。
でも私たちの日々の生活に、長期的には大きく関係のある問題であることも確かだ。
では何を考え、どうすればいいのか。
(スピーチをするコロンビア大学のジェフリー・サックス教授)
世界規模の課題は、国という単位で解決できない。
数年前に日本でもPM2.5が中国から飛来して、話題になった。
この問題は日本国内でいくら環境規制をしても、中国の空から風に乗ってきてしまうので、国内解決できない。
またツバルという国がある。
海抜5mのこの国は、地球温暖化により、国土がどんどん小さくなり、最終的に消滅の危機になる。
この場合、地球温暖化への対策をツバル国内でいくらやっても、自己解決はできないだろう。
だが、地球規模の問題は、時に自分1人で考えるには大きすぎる話題だ。
私の場合は、この本がきっかけだった。
当時この本を読んだ私は、地球規模のスケールの大きな問題を本気で正面突破しようと試み、具体的かつわかりやすく考えている天才の存在に驚いた。
この読書をきっかけに自分の中で、何かの意識が変わったことは確かだ。
それから著者であるジェフリー・サックス教授と出会う縁を得て、その後彼の活動に協力するようになった。
そんな彼が先週また来日し、久しぶりに会うことができた。
なんだかんだで、もう何回もお会いする幸運に恵まれているが、いつまでも変わらぬ彼のパッションと信念には、いつも圧倒される。
自分の100倍優れている人間が、100倍努力している。
この現実は、私の大きな刺激だ。
モチベーションだ。
最後に、もし今から彼の著作を読むならば、オススメはこちら。
「貧困の終焉」は2015年までのミレニアム開発目標(MDGs)という国連のゴールを一つの目安に書かれている本だ。
MDGs(Millennium Development Goals)の後、世界の問題に向き合うために、国連はSDGs(Sustainable Development Goals)というゴールを設定した。
この本はそうした現在的な問題にアップデートして書かれているので、読むならばこちらがいいだろう。
まだ日本語訳が出ていないけど、日本語版もいずれでることだろう。
私は世界的な問題への取り組み方も、10年単位で大きく変わっていくような気がする。
いや、10年よりも短い周期かもしれない。
インターネットや携帯電話。
20年前にこうしたテクノロジーがここまで一般的になると誰が考えただろうか?
スマートフォンやSNS。
10年前にこうしたテクノロジーがここまで一般的になると誰が考えただろうか?
世界は大きく変わっている。
20年前の映画を見ると、テクノロジーの古さに驚くばかりだ。
圧倒的なテクノロジーの進歩やイノベーションによって、世界的な問題そのものも変質するし、その対応も大きく変わるのだ。
アリヴェデルチッ!