新経済サミット(
大賞を受賞した企業については、前回のエントリで書いたが、今回はビジネスピッチを見ていて、気になった点について。
スタートアップ企業による、ピッチイベントをついて気になったこと。
それは、
プレゼンターは全員日本人なのに、なんで英語でプレゼンしてるの?
ということだ。
プレゼンは全て英語。
見た感じ、客の9割は日本人だが、
英語を社内公用語にした楽天が始めた経済団体だけに、
当たり前だが、ピッチには目的がある。
大切なことは、誰向けに何のためにやっているのかということ
そこに適切な手段で、伝えることが目的だ。
プレゼンターには英語がうまい人も、下手な人もいたが、
何を言っているのかわかりにくいし、大勢の人を前に日本語以上の激しい緊張と余裕のなさがビシビシ伝わってくる。
その結果、よく伝わらない。
審査員は半分以上外国人だったが、彼らは同時通訳機を持っている。
日本語でしっかりと話して、通訳を通した方が、よっぽどいいだろうというプレゼンもひとつではなかった。
創業者は、自分なりの動機と情熱があり起業し、日々努力邁進している
英語という言語の壁だけで、
今回のプレゼンでいえば、大賞でも100万円もらえるだけだ。
出資を集めるためにピッチを行うというより、目的はあの場に立ってビジネスや会社の宣伝をしたり、経営者同士でネットワーキングをすることが主目的だろう。
著名経営者・メディアが参列する中で、よくわからない英語プレゼンをするのは、悲劇としか言えない。
英語がうまくできない経営者は、日本語プレゼンでもOKとするべきだった。
シリコンバレーに出資が欲しいならば、しっかり勉強して、英語でプレゼンすればいいのではないか。
もちろん、そういうことがないように、初めから英語ができるにこしたことがない。
しかし、英語が下手なのにも関わらず、経営者が日本でわざわざ英語プレゼンをする意味はない。
さらにプレゼンだけ英語なのに、その後司会者の日本人のおっちゃんが出てきて、日本語メインで話しながら、たまに中途半端な英語で話をする。
そのトークも微妙だし、せめてなぜバイリンガルで、そうしたハンドリングができる、プロの司会者を使わなかったのだろうか。
ベンチャー起業家たちの熱い話だけに、日米どちらかの得意な言語でプレゼンさせて、もう一方は通訳とすべきだった。
こういう話を展開すると、私は「日本では日本語話せ」と主張している、すごくドメドメな人間に聞こえるかもしれない。
事実はその逆で、基本的には、
英語で自分を表現できるリーダーを育てる、英語教育事業にも力を入れている位だ。
だがそういう立場はあれど、あの英語プレゼンの強要はやりすぎだったと思う。
また、プレゼン自体にももう少し練習が必要だったのかもしれない。
例えば、安倍首相のスピーチ。
テレプロンプターも使わず、紙の原稿を読むだけなのだが、プレゼンとしては非常にうまかった。
紙の原稿を読んでいるだけにも関わらず、ただ読みっぱなしの感じにせず、言葉に自分の感情を乗せている風に話すのがとてもうまい。
内容はともかく、紙原稿を読むだけを、ああやってうまく演説ができるのは、さすが百戦錬磨の政治家だと、妙に関心してしまった。
日本の素晴らしいベンチャー経営者たちのプレゼン。
その魂を日本から海外の投資家達に見せるならば、得意な言語・プレゼン方法で見せるべきだったのだ。
アリヴェデルチッ!