ドイツの航空機墜落のニュースで、副操縦士が意図的に旅客機を墜落させた事件。
ジャーマンウィングス機の副操縦士、故意に墜落か 降下ボタンを押した可能性
本当に悲劇としか言えない事件だ。
ただこの記事の最後にもあるように、「こうした事故が発生する可能性を排除する方法はない」というのも事実だろう。
ではこうしたリスクに対して、どのような対応策が考えられるだろうか。
その答えの一つがロボットと自動運転だ。
(写真はソフトバンクのペッパー ペッパーが車や飛行機を運転する日も、そんな遠い未来はどの程度近いのか)
モノには価値があり、価格がある。
当然だが、誰もができる仕事には価値が少ない。
誰でもできる仕事であれば、どんどん安い労働力に仕事が集まる。
同じものが作れるのであれば、高い日本ではなく、安いアジアで作るようになる。
この流れはグローバリーゼーションという言葉を出すまでもなく、社会の趨勢だ。
そしてこの流れの行きつく先が機械化・ロボット化だ。
オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」
今ある仕事が、将来いつもでもあると思うのは、もちろん幻想だ。
例えば30年前にはインターネットがなく、IT系と言われるエンジニアも、デジタルマーケッターも、スマホゲームプロデューサーも、PCメーカーすらないような状態だった。
未来にはこれまでなかった仕事も多く発生するだろうし、逆にこれまで当然だと思っていた職業が消えることも多々あるだろう。
誰でもできる仕事。
自分の名前が必要ない仕事。
こうした仕事は取り換えが容易で、価値を生み出しにくい。
さらに作業が単純で効率化しやすい仕事は、機械化しやすいので要注意だ。
機械はさぼらないし、毎日休みなく働くし、文句も言わず、作業も正確だ。
この記事の表は、自分の今の仕事が将来どうなるのかを占う参考になるかもしれない。
さて、仕事を奪われるという面では、機械化、ロボット&セルフオートメーションは恐ろしいようにも聞こえる。
しかし1生活者から見れば、便利な面も多い。
飛行機も含めて、運転は機械化と相性がいい。
グーグルやトヨタが、無人の自動運転プロジェクトを着々と進めていることが話題になっているが、これが普及すれば、日本にも多くのメリットをもたらすだろう。
買い物難民となっている、高齢のため車に乗れなくなってしまった、地方に多い単身高齢者は、こうした発明に助けられることだろう。
ただ車の自動運転に関してはテクノロジーだけではなく、法律や社会として整備しなくてはいけない点が多い。
例えば人が運転した車と、自動運転の車が事故を起こした時の責任の所在などは、難しい問題だ。
ただこれが現実化すれば、運転手という職業は消えるだろう。
Uberモデルは現在では新しいビジネスモデルと言われているが、自動運転が現実化すれば、そのビジネスさえ陳腐化して、不必要なものにするだろう。
話を戻そう。
一般人もたくさん運転している自動車に比べて、飛行機の完全自動運転を検討することは、よっぽど現実的ではないだろうか。
旅客機の飛行に関しては、今も管制塔が状況を把握・コントロールしていることを考えると、こちらの方が自動化しやすいのではないか。
もちろん機械だったら、事故がゼロになるという訳ではないだろう。
いつになっても、そのリスクがゼロになる日は来ない。
そうなると、勝負は最終的に機械と人間、どちらの方が安全に運転できるかだ。
機械化は安全性向上とともに、コストダウンをもたらす可能性も高い。
LCCなどはこの分野に大きく注目していることだろう。
近い将来には、機械運転の飛行機と、有人パイロットの飛行機を選んで、旅行することが一般的になるかもしれない。
アリヴェデルチッ!