「大義ない選挙」と言われる選挙期間になった。
なぜ今選挙?は、安倍政権が盤石な政権運営をしたい、という理由以外はよくわからない。
本当にそれ以外、理由はないのかもしれない。
自民党が好き勝手やる中で、では野党の民主党はと言うと、このテレビCMがすごい。
訳わからない。
何のメッセージを伝えたいんだろうか。
「子どもの未来」「格差のない暮らし」「働く喜び」、これが民主党の理想とする世界のキーワード。
15秒しか尺がないとはいえ、何を目指しているのか、全然わからない。
民主党にも素晴らしい政治家はいるが、党としては、完全に迷走している。
「今こそ、流れを変える時。」はいいが、それはなぜなのか?どう変えるのか?
この辺、もう少し頑張れなかったのか。
どこに走っていきたいのか、全く分からない。
個人的には、「格差のない暮らし」に違和感がある。
格差自体がいけない、という思想が気持ち悪い。
努力しても努力しなくても変わらない社会、と聞こえる。頑張った分、報われることがある。そういった社会の方が絶対にいい。
何しても変わらないならば、一生懸命生きる気持ちなんて起きないだろう。
社会主義のようなスローガンだが、歴史をみれば、社会主義がどれだけ失敗した制度かは明らかだ。
冷戦後の現在、社会主義国はたった5カ国しかない。
さらに面白いのがこのCM。
CMの映像だけ、党名を知らせず見たら、どこの党だかよくわからない。
20代に見える若い女性が、「夢は正社員になること」って本気ですか?
これはいつの時代?
このCMを見ると、民主党は政治の立場から、人々が正社員になる社会を目指しているようだ。
それが理想の社会か?それは政治で達成することか?
完全に、余計なお世話だ。
ここで政治政策論を語るつもりはないが、正社員か無職か、だけしかない世界の実現を目指すのは、完全にアホだ。
選択肢が正社員か無職しかないような、選択肢の狭い世界の何がいいのか、全くわからない。
現実にも全く即していない。
正社員しかいなくなって、それしか採用できなくなったら、企業はどんどん人を雇用することに臆病になる。
やるべきはその逆だと思う。
なんにしろ、野党第一党の迷走は、日本国民にとって非常に残念だ。
方針もなければ、選挙の準備もできていない。
強い野党がいなければ、投票権を持つ国民にも選択肢がない。
私は常に強い野党を希望する。
このCMはシニカルな意味で面白いが、自分の国の命運を分ける人たちの話、自分たちの将来の話だと思うと、笑ってばかりもいられないな。
アリヴェデルチッ!